三宮で用事を済ませ散歩を兼ねて「風見鶏の館」のある北野町を通って帰ります。
北野坂を上って山手幹線との交差点に来ると、
並木の葉が生い茂っていない冬の間だけ、
突き当りの「風見鶏の館」がよく見えます。
信号待ちしていると、右に見たことのあるロゴマーク、
「ビッグマックとコーラMを2個ずつ、お願いします。」
交差点を山側へ渡ると、ジャズライブの「ソネ」。
きょう2月23日(日)の「昼下がりのジャズライブ」は午後2時スタートなので、
まだ11時前、店は閉まっています。
1995年1月・阪神淡路大震災でお店が大きな被害を受けて間もない、
まだ寒い頃だった思いますが、
今日みたいに天気の良い日に店の前で今は亡き女将さんが、
膝に毛布を掛けて椅子に座っておられました。
何気なく「お店はどうされるんですか?」とお聞きしたら、
「どないしよう。」
再建はものすごく大変やろなぁ、とは分かっていたのですが、
「無いと寂しいから、がんばって開けてください。」と言ってしまって、
この先どないなるか分からんのに、エライこと言うてしもた、と後悔していると、
「お宅は大丈夫なん?」 と聞かれ、
「いや~、あかんかったから、住むとこ探してますねん。」
「体に気いつけてな。」
「ハイ、そしたら。」
たったこれだけの立ち話ですが、閉まっている店を見ていたら、
もう25年も前の事を思い出しました。
連休の中日としたら観光客は少ないのでしょうか?
商売が鈍ると言われるニッパチ(二月・八月)だったらこんなもんでしょうか?
神戸観光でもインバウンドかなと思い始めた四、五年前より以前は、
北野坂でも空き店舗が目についていたし、異人館もどきの店もなかったし、
人出も少なかった気もするしなぁ。
建物は変わってきているけれど、
北野通りの英国館、洋館長屋やベンの家あたりの雰囲気も、
インバウンド前はこんな感じやった気もするしなぁ。
不動坂を、結婚式が行われているサッスーン邸まで上って、
左へ折れると、北野で私の好物の路地へ入ります。
北野天満神社や風見鶏の館までの路地には、
店があったり、普通に生活をしている家があったり、
裏山への坂道があったりして、
私がイメージする神戸の普段の生活がここにもあるような気がします。
急な階段の北野天満神社の前を通り、
北野坂を上り風見鶏の館に来るまで、今日は外国語をほとんど耳にしません。
この道を通るといつも外国語が一杯で、
自分が場違いなところにいるような気がしていたのですが、
今日はそんな違和感はありません。
風見鶏の館の前の北野町広場には、春節のランタンがまだありました。
風見鶏の館の西にある萌黄の館までは観光ゾーン。
ここを過ぎるとパタッと人通りが絶えます。
ハンター坂を下らず真っすぐ進むと、
昨年から気になっていた塀は覆われたままです。
青谷ベーカリーのロールパンを買いに行こう。 - pochinokotodamaのブログ
このまま放っとくんかな。
トアロードの方へどんどん道なりに進みます。
強い風に木の葉がざわざわ鳴って、木の匂いで一杯になり、
冷たい空気がびゅんびゅん流れて影になった所は寒くて、
日が当たる所はポカポカするのが、昔ながらの神戸の普段の生活です。