好物1/抹茶と干菓子
「すみません、抹茶はもう少し細かい泡にして貰えませんでしょうか?」
《手早いのは認めるけど、荒っぽいなぁ!(ダークサイドの私)》
何を飲む?と聞かれると「水」とは言いにくいので、
その場の雰囲気でお茶かコーヒー、あるいは紅茶を頼みますが、
いずれも好物ではありません。
和菓子を好きな私は、合わせる飲み物はお茶ではなくやはり水でした。
が、配偶者から勧められてと言うより、
「この無粋者、和菓子は抹茶やろ!抹茶を飲め!」と恫喝されて飲んだのですが、
甘いものを食べて抹茶を飲むと、気分がしゃっきりしたのには驚きました。
多分カフェインの作用だと思いますが、それ以来、これは抹茶に合う和菓子だな、
と思う時には抹茶をリクエストするようになりました。
自宅用としてお店の人が勧めてくれた、丸久小山園の抹茶「又玄(ゆうげん)」を
飲んでいます。
好物2/初めてちゃんと聴いたジャズ John Coltrane「My Favorite Things」
ロックばかり聴いていた私に、友人がジャズを聴いてみるか?と勧めてくれたのが
John Coltrane「My Favorite Things」でした。
勧めてくれた友人は、温厚という程ではありませんが、チリチリと小心者の私とは違いずっとマイルドな性格なので、ちょっと気取った小綺麗な、
例えば " Autumn Leaves " Chet Baker - Paul Desmond
" Autumn Leaves " Chet Baker - Paul Desmond - YouTube
みたいな感じの曲やろと、小馬鹿にしていたのですが、聴いてびっくりです。
ジャズにこんな演奏があるんか!と。
大袈裟に言えば、唯一ロックだけが口には出せない自分を歌っていると、
信じ込んでいた思い上がりに一発喰らわされました。
本当に驚きでした。
John Coltraneの「My Favorite Things」は色々なバージョンがあるのですが、
私は初めて聴いたNewport Jazz Festival(1963)のライブ演奏がベストと思います。
9分20秒あたりからのコルトレーンのアドリブに降参です。
演奏時間は17分36秒ありますから心積もりをお願いします。
John Coltrane Quartet at the Newport Jazz Festival 「My Favorite Things」
好物3/初めて洋楽だと思った The Rolling Stones「Satisfaction」
小・中学校の音楽の時間は退屈で圧迫的で嫌いでした。
親の世代が聴く歌謡曲は自分が住んでいる世界と一体化していて 、
どこかにひがみを含んだ高圧的な情緒が厭でした。
プレスリーなどの1960年代前半頃までのアメリカのポップは、
まっとう過ぎて馴染めませんでした。
日本のグループサウンズは、女子用の音楽で問題外と思っていました。
初めてラジオで The Rolling Stones「 Paint It, Black」を聴いた時、
うおぉお!と夏の甲子園の「AAB秋田朝日放送の公式Twitter」に負けない位の衝撃は十分にありました。
どんな歌詞なのかさっぱり分からんのに「そやそや」という思いで一杯になり、
何故か「これがほんまの洋楽や」と納得したのでした。
ビートルズの曲も入って来ていたのですが、ローリングストーンズの破綻しそうな怪しげな雰囲気に引き込まれていったのが、ロックの聴き始めでした。
The Rolling Stones「 Paint It, Black」
その後、クリーム、ジミ・ヘンドリックス、レッド・ツェッペリン、
ジャニス・ジョプリン等々を誰もが辿ったように、私も辿るのですが、
グランド・ファンク・レイルロードが登場した時、
「また、まっとうになった。あぁ、これで終わった」と思いました。
やはり1960年中頃~1970年までのようなロックが、
今でも一番のMy Favorite Things かも知れません。