中秋節:収穫に感謝し家庭円満を祈る
旧暦の8月15日に合わせて、一年で一番美しい満月を一家団欒の象徴として祝う「中秋節」。日本の十五夜のルーツと言われています。農耕民族であった古代中国の人たちにとって、秋は収穫の時期。そのちょうど真ん中にあたる旧暦の8月15日は「中秋」と呼ばれ、春節に次ぐ伝統の祝日とされています。秋雨によって空気中の埃が払われ、澄んだ夜空にぽっかりと浮かぶ美しい月を鑑賞する習慣は、唐の時代から続いているらしく、詩文などにも残されています。
http://www.nankinmachi.or.jp/guide_book/img/guide_book.pdf
より12ページ目「中秋節」の項を抜粋引用
昨年の中秋節は9月18日(土)に南京町へ行ったのですが、雨模様でした。
神戸南京町 中秋節は楽しい - pochinokotodamaのブログ
今年はよく晴れている10月4日(水)に、中秋当日の南京町へ向かいます。
南京町の東の入口にある長安門(ちょうあんもん)です。同じ並びの北側に元町商店街の入口があり、道路を挟んで向かいには大丸神戸店があるので、多くの人がこの門を利用します。
平日とあって、列をなすような人出はありません。
人通りが少ないと街の佇まいがよく分かります。今まで気にも留めなかったのですが、こうして改めて見ると、やはり中華街の雰囲気ですね。
路地はいかにも路地らしく、頭の上を電線などが行き交っていて、配偶者の好物のトランスもあるのですが、配偶者が居ない所でトランスの写真を撮ると後で色々批評されるので、知らん振りを決め込みます。
暇そうやなぁ。こんな時間もあるんや。
ハトさん、
人はどこ?
海外からの観光の人や修学旅行の生徒さんなど、遠方から来られる人が平日には多いのでしょう、
「どちらから来られたんですか?」
「芦屋」
「あぁぁ、・・・」。
椅子に腰掛けたお客さんは、お店の人の見立てとは違って、あまりの近場からのお客さんだったようで、言葉がうまく続かないようです。
強い日差しが心地良く、奥は元町商店街です。
休日だと長い列が出来ている豚まんのお店も、今日はすんなり買えそうです。南京町広場は、さすがに賑わっていて、中秋節の準備が進んでいます。
ランターン(提灯)という、言葉の響きが好きです。この響きは、昔々の大昔、大きなタンカーが碇泊しているのを見た雨の日の港と対になっています。
広場の「あづまや」では地主財神(じぬしざいしん)の祭壇の準備もできていますが、参拝は改めて7日(土)にしたいと思います。
あづまやの柱に貼ってある説明書より
地主財神(じぬしざいしん)
中秋節は、旧暦の8月15日に十五夜の月を祀り、秋の豊作に感謝して地の神様を祀る節句です。「地主財神」さまは、地の神様です。空の恵みの「鶏」、陸の恵みの「豚」、海の恵みの「魚」に加え、縁起物の「橘」と季節の収穫の「栗」、中秋節に欠かせない「月餅」をお供えしています。
広場から南へ向かうと、海榮門(かいえいもん)です。「南京町案内図」によると屋根に龍や鳳凰が彫ってあるそうです。
一旦南京町広場に引き返し、西の入口の西安門(せいあんもん)へ向かいます。この門は中国で商業が最も栄えた北宋時代の門がモデルになっているそうです。
西安門でUターンして再び南京町広場方向に戻り、今晩のお月見用の月餅を買って帰る事にします。
南京町広場が賑わってきました。
MCのお姉さんが「中秋節の行事初めに、爆竹で大きな音を鳴らして邪気を祓います。大きな音なので、苦手な人は耳を塞いで下さい」と言ってますが、
ここは私も地元の人間なので、やせ我慢でもなんでもええから、音は辛抱しようと決意します。
赤い箱の中の爆竹に点火すると、連続した大きな音が鳴り響きました。まぁ少しだけびびった位でどうということはありません、という表情をしているつもりです。
《ほんまに大きい音やなぁ!びっくりするやんか。(ダークサイドの私)》
それよりも箱から煙がもうもうと、もの凄い勢いで出てきた方が、音よりもっと「怖ーっ!」と思いました。
南京町で月餅を買って帰り、夜になってお月見をしようと外に出ますが、雲の流れが早いので、丸い月が見え隠れしています。
http://www.nankinmachi.or.jp/guide_book/img/guide_book.pdf
より12ページ目「中秋節」の項を抜粋引用
地の神様に収穫を感謝するとともに、十五夜のまるい月に託して、円満、幸福、平和を願い、一家団欒を楽しむ「中秋節」。家庭でも、欠けのない丸い食器で食事をし、秋の実りを供えます。そして、日本の「十五夜」の定番菓子である団子の代わりに登場するのが「月餅」です。一人で1個ずつ食べるのではなく、家族や親友と切り分けて食べることで、円満な関係が続くよう願うのがならわし。お世話になった方にプレゼントして、親愛や尊敬の情を示すこともある、格式高いお菓子なのです。
お月見の後で、ハスの実の白餡が入っている「蓮蓉大月餅」を、謂れの通り1個の月餅を二人で分けて頂きます。表面のテカリは油分ですが、油臭くはありませんし、餡が甘すぎる事もありません。また手にした時のずしっとした重量感とは違い、軽く食べ進められます。配偶者の子供時分からの好物です。
青空の南京町と、お月見の月餅に満足しながらも、7日(土)から始まる色々なイベントが楽しみになってきます。次回も中秋節の記事にしたいと思います。